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成井秀樹のKEYRING通信

ITmediaのオルタナティブブログにもより幅広い話題で執筆しています。
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2008年11月アーカイブ

CNET主催 Japan Innovation Conference 2008<br />「~いよいよ本格化する動画ビジネス最前線」

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今週、11日に東京の六本木で開催されたCNET主催のJapan Innovation Conference 2008「~いよいよ本格化する動画ビジネス最前線」に参加した。

CNET.jpg講演は以下の6つで、

1 グーグル株式会社「YouTubeにおける事業の方向性」
2 ライムライト・ネットワークス・ジャパン株式会社「コンテンツのリッチメディア化とユーザーエクスペリエンスの変化」
3 マイクロソフト株式会社「オンラインサービスにおけるマルチメディア戦略」
4 株式会社東芝「東芝の動画プロモーション戦略」
5 株式会社ビデオリサーチインタラクティブ「動画サイトの接触状況と動画コンテンツ・広告効果測定の考え方」
6 株式会社ドワンゴ「ニコニコ動画のビジネスについて」

この中から今回はグーグルのYouTube戦略とドワンゴのニコニコ動画戦略についてまとめる。

YouTube.jpg グーグルYouTube営業部長の牧野友衛氏の講演はグーグルのYouTube戦略ということで多くの人の注目を浴びていた。投稿する側も見る側もフォーマットを気にせずに利用できる動画共有サイトとしてあっという間に巨大なプラットフォームになると同時に動画を非常に身近なメディアにした功績は大きい。2005年の1月に設立して、5月にサービスを開始したということだが、本当に短い間に大きくなったものだと感心してしまう。現在23カ国でサービスしていて、月間2800万ユーザー、一日数億回ビュー、一分間に13時間のアップロードという数字を聞くと驚いてしまう。
 牧野氏が強調していたのは、ユーザー、クリエーターと広告主の3者によるエコシステムの構築ということだ。ユーザーにとってはいつでもどこでも動画を共有できてコミュニケーションツールにもなる。クリエータにとっては、世界に自分の動画を届けることのできるツールで広告を通しての収益化が計れて著作権についても効率的に管理できる。広告主にとっては、的確に広範囲にリーチでき効果的な広告メディアである。
 続いて、公式パートナーやコンテンツパートナーシップなどによる広告やキャンペーンの実際について報告された。ブランディングや市場調査などにも使えるツール類の紹介もなされた。インビデオ広告や視聴パターンの分析なども大変興味深かった。
 議論の多い著作権処理についてもJRC、eLicense、JASRACなどとの包括契約によって著作権処理されたコンテンツの最も多い動画サイトになっている。さらに独自のコンテンツ管理システムによりリファレンスファイルと動画認識技術によってすべてのアップされた動画をマッチングしている。これも驚くべきことだ。
 今後はワンクリックでAmazonやiTunesなどで動画を購入できるようにしたり、長尺の動画でIn RollやPre Rollの動画広告の挿入も予定している。アメリカでは今年の8月に26億回のSponsored Video Adsが流れて、これはYahooの24億回を超えたということだ。
 牧野氏はまとめて次の三つのコンセプトを上げた。
1 Everywhere/More video
2 著作権管理 Regional管理も今後はやる
3 Monetization 収益化 AD/Promotion

niconico.jpg ドワンゴのニコニコ動画戦略を報告したのは最近ドコモから移籍して話題になっている夏野剛顧問だ。夏野氏はYouTubeとの違いから話を始めた。ニコニコ動画は単なる動画共有サイトではなく、動画によるコミュニケーションの場を提供しているメディアだということだ。現在980万人の登録ユーザーがいてメールアドレスを登録している。一日に5000件のアップロードがある。その内20万人が優先接続を受けられる課金ユーザーだ。
 その他の基礎数字としてはPage View6500万、Unique User 230万人、1900万Stream、260万コメント、平均滞在35秒、平均試聴時間194秒という数字が発表された。ユーザーは10代が29%、20代が46%、30代が16%、その他が9%だ。圧倒的に10代から20代の若者に支持されているメディアだ。
 他に一万人を同時に繋ぐニコニコ放送やニコニコ会議などのLiveイベントについても興味深い事例とともに紹介された。野球中継や映画の試写会、新製品発表会、などなどその利用のアイディアはたくさんある。さらにニコ割アンケートといって、予告せずにその時に試聴しているユーザーおよそ20万人に対してアンケートをとるということもやっている。これなども、既存の調査に比べて圧倒的に効率良く即時性を持ったツールで、今後の社会システムを変えてしまうくらいのインパクトがありそうだ。
 ニコニコ動画では12月4日に大きなリニューアルを予定している。2000万人レベルのユーザーを持つメディアになるための施策だそうだ。楽しみである。

次回は残りの講演について報告する。

<了>

プロフィール
成井秀樹写真
アスキーにてMS-DOSなどマイクロソフト製品の日本市場導入にかかわり、西社長(当時)やマイクロソフト社長ビル・ゲイツ(当時)から薫陶を受ける。99年アイドック株式会社を創業、05年PDFコンテンツの著作権保護ソリューション「KeyringPDF」を開始。07年、国内初のSaaS型FLASHコンテンツ保護ソリューション「KeyringFLASH」を開始した。デジタル著作権保護の第一人者。趣味はフライフィッシング、東京外国語大学卒、東京都出身。
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