なるいのDRM進化論

成井秀樹のKEYRING通信

ITmediaのオルタナティブブログにもより幅広い話題で執筆しています。
抄録をこちらに載せていますので、ご興味ある方はITmediaの方もご覧ください。

2009年11月アーカイブ

フリー経済学の教科書「フリー」が面白い。全く新しい経済学の始まりか。

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Screen_shot_20091130_at_32205「FREE フリー<無料>からお金を生み出す新戦略」 Chris Andersonクリス・アンダーソン、小林弘人=監修・解説、高橋則明=訳、NHK出版を読む。発売前にフリーでネット上で公開して評判になった。立ち読みではなくすべてを公開するというマーケティング手法を自ら実践してみせた。著者のChris Andersonは「Wired」の編集長でLong Tailという概念を初めて提唱したことで有名だ。この「フリー」はその続編にあたると言っていいだろう。今日のデジタルインフラを前提として経済活動をまったく新しい眼で捉えている。

そのメインとなる考え方が「フリー」だ。高度に進んだデジタルインフラのおかげで、デジタルによるものや情報の流通コストが限りなくゼロに近づいたことによるこれまでに無かったマーケティングの手法が生まれていることを歴史的な背景や様々な業種の例を引きながら解説していく。内容はIT業界についての話でもあるのだが、それよりはもっと広範囲で一般的な新しい経済学の本といえる。クリス・アンダーソンは経済学者ではないので話の進め方は決してアカデミックでは無いが、技術の発展によって新しい経済社会が生まれつつあることを情熱を持って語っている。内容は豊富なのでぼくが解説するよりはぜひ本を購入して読まれることを薦めるが、これから何回かに分けてぼくが特に興味を持った部分をぼくなりの解釈を加えて紹介する。

まず始めは「Penny Gap」という言葉だ。簡単に言うと1ドルでも課金する場合と無料とは大きな違いがあるということだ。実験なども含めて無料ということがユーザーに与える心理的影響がいかに大きいかを解説している。価格を下げていってゼロになった時に需要が非線形的な伸びを示す。逆の言い方をすると5ドルの売り上げを5000万ドルにするよりも最初の1ドルをユーザーに課金する方がより難しい。

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人は脳のみにて考えるものに非ず。

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R0010411タイトルで言いたかったことは人間の精神活動というものは身体のあらゆる場所で行われているということだ。デジタルでの知的生産活動を考える時どうしてもこのことが頭をよぎる。

作曲家も頭だけを使って作曲している訳ではないらしい。古典でも現代のポップスでも新しい曲を書くとどうしても自分のスタイルというものが現れてく る。それがその作曲家の才能であり個性と呼ばれるものになるのだが、そういったスタイルは癖と呼ぶこともできる。バッハにもモーツアルトにもベートーベン にも癖があった、始めての曲でも少し聞くだけで、「ああこれは誰だ」と推測が可能だ。同様にB'zでもサザンでも同じことで曲はたくさんあるがどれもそれ ぞれの個性、癖を明瞭に聞き取ることができる。問題はそういったスタイルまたは癖がどこから生まれて来るかということだ。もちろん脳の中から生まれる部分 もあるが、それと同じくらい身体の各パーツから生まれて来る。


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DRM進化論ってなんだい?って聞かれた時に何て答えようかって考えた。

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20090916110753-1.jpg気がつくとキーリングという名前でDRMのサービスを始めてからもうまる5年経とうとしている。その前にはアメリカのDRM技術の代理店をしていたのでそれを含めると8年くらいDRMとつきあっていることになる。ここまで続けて来れたのにはいろいろ理由があるが最大の原因は途中で止めなかったからだろう。生まれつき不器用なので一つのことをかなり執念深く続ける習性がある。アイドックのもう一つの事業であるプリンタ系のソフトウェアビジネスなどは、アイドックになる前からだからもう20年近くになる。友達、特に久しぶりに会ったアメリカの友達からは「ナルイ、お前まだそんなことやってるのか!」ってよく言われる。アメリカのIT系ベンチャーの感覚だとこんな小さなビジネスをちまちま続けているのはLoserなのかも知れない。でも最近はアメリカでも様子が違ってきたようだ。昔のように起業して2−3年でIPOしてExitしてなんて話はあまり聞かれなくなった。たんに景気が悪くなったのかまたは人が少し辛抱強くなったのか?それとも人間が少し進化したのか?

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そんな訳で、DRMをビジネスとして続けているといろいろなことが見えて来た。ちょうどこの5年というのはデジタルコンテンツビジネスが世間で注目されて大きなビジネスチャンスだと言われた時代だ。実際どうだったかは今から見れば当たってもいたしハズレでもあった。話題だけが先行して実際にコンテンツビジネスなるものでまともな収益を上げた例は多くない。そんな中でさらにニッチなDRMという技術に特化したサービスは正直まだ成立していない。逆に少し見えて来たのが人々が期待しているDRMというものが実はアイドックが始めに描いていたものとは少し違ってきたと言うことだ。それはアイドックの考えが間違っていたのではなく、人々の期待しているものが時とともに変わって来たのだと思う。

具体的にはこれから少しずつここで語って行きたいと思っているが、DRMもしくはデジタルコンテンツビジネス自体がその成長過程でどんどんその性格と社会の中での意義といったものを変化させてきているように感じる。始めはコンピュータで遊んでいるうちにこんなものができたって感じでCGだったりアニメだったりが作られ始めて、そのうち技術が進むと音楽が結構いい感じでデジタル化できることが分かって、そのファイルを始まったばかりのインターネットというネットワークに投げるとお金を払わずに新しい音楽を聞くことができてしまったり、云々、そんな形で進化してきた。そう進化して来たって感じが一番ぴったり来る。

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プロフィール
成井秀樹写真
アスキーにてMS-DOSなどマイクロソフト製品の日本市場導入にかかわり、西社長(当時)やマイクロソフト社長ビル・ゲイツ(当時)から薫陶を受ける。99年アイドック株式会社を創業、05年PDFコンテンツの著作権保護ソリューション「KeyringPDF」を開始。07年、国内初のSaaS型FLASHコンテンツ保護ソリューション「KeyringFLASH」を開始した。デジタル著作権保護の第一人者。趣味はフライフィッシング、東京外国語大学卒、東京都出身。
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